野良猫ってそもそも・・

あなたは野良猫を見かけたらどうしますか?
見かける状況は様々ですよね、日課のウォーキング中よく見かける猫がいる、お腹を空かせているように見える子猫がいる・・等
このような猫を見かけたとき(いつも気になっている・・なんとかしてあげたい)と考えている人もいるかも知れません
その一方で、本当に野良猫なの?もしかしたら飼い猫がたまたま遊んでる所を見かけてるだけ?勝手に保護して持ち帰っていい猫なの?と悩む人もいるかも知れません?そこで今回は野良猫とはどういった猫なのか?を解説していこうと思います。
野良猫の定義
野良猫とは人間の生活圏に生活する猫のうち、特定の飼い主が存在しない無主物で屋外で生活する猫の総称です 要するに{飼い主のいない屋外で生活する猫}のことを野良猫と呼びます
野良猫の元々の起源は中東の砂漠に生息していたリビアヤマネコで、人間が農耕作業をして食物を保存するようになった際に、その保存物をネズミから守る為に家畜化したことが始まりです
近年はネズミから食物を守る役割というより、そのかわいらしい仕草や行動からペットとして飼われることが殆んどになってきました 猫好きの人からしたら甘えた声や駆け回ってる姿を見てると嫌なことも忘れて自然に笑顔になっちゃいますよね
実際日本でどのくらいの野良猫が暮らしているのかというと・・
データがないので正確な数が把握できていないのが現状です
ただ猫で言えば2022年~2023年の1年間で約9500匹の猫が殺処分されています
もちろんこれらすべての猫が野良猫というわけではないでしょうが、それでも8割~9割は野良猫であると思われます 保健所に収容された猫+今も屋外で暮らしている野良猫が総数とするならば・・・かなりの数ですね

野良猫によるトラブル
野良猫の繁殖によるトラブル
生活圏内からはぐれて迷子になってしまったり、人間の都合で捨てられた猫とその子孫で形成されてしまった野良猫・・
その繁殖能力は凄まじく、計算上1匹のメス猫は1年間で20匹以上生むことが可能なのです、そりゃあ人間と共生するにあたってトラブルも起きますよね そこで、野良猫によるトラブルの例を紹介します
野良猫の繁殖能力は先に説明した通りですが繁殖が盛んになるとどうなるのでしょうか・・
まず猫の発情期ですが(春先って割と鳴き声が聞こえるよね~、多分そのころじゃない?)
と考える人が多いのではないでしょうか?
実は猫は年に2、3回発情期があるのです と言うのも猫は季節によって発情期を迎える季節繁殖動物なのです 季節繁殖動物の発情期は1日の日照時間で決まっていて14時間を超えると発情が来るということなのです
日本では3月~9月がその時期にあたり3月~5月がピークになります
日照時間で発情するという意味では常に明るいところで生活している野良猫にとってはいつでも発情期という状態になることも珍しいことではなく、常に繁殖を繰り返し野良猫を増やしてしまう結果が生まれてしまうのです
よって、野良猫が増えてしまう状況→鳴き声が増える→住民にとってのストレス・・という悪循環が生まれてしまうのです また、野良猫が増えることにより縄張り争いによる喧嘩、それに伴うケガや交通事故が増える確率が高まります
野良猫へのエサやりによるトラブル
お腹を空かせている野良猫ちゃんを見ていると可哀そうで餌をあげたくなってしまう気持ちになるのは分かります おいしそうに食べている姿を見ていると(よかった・・)と思う人もいると思います
しかしその先を考えると、餌がもらえると学習した野良猫はその地域周辺に住み着くようになり、道端や住人の庭先で糞や尿をする場合があります トイレのしつけを受けていない野良猫ですから当然ですよね 野良猫トラブルで最も耳にするのがこの糞尿被害なのです
野良猫に餌をあげる人はいますが糞や尿を片付ける人はほとんどいないのでそのまま放置され、その周辺では悪臭を発することになります 過去には公園の砂場からの猫の糞尿が寄生虫に汚染されていると調査、報告があったところもありました
猫の糞尿はマーキングも兼ねているため臭いが強く時間を経てさらに悪臭が強まり、その臭いを辿って違う野良猫や散歩中の飼い猫がマーキングをするといった悪循環が生まれてしまいます
地域猫とは?
地域猫とは簡単に言うと{地域で住民によって適切に管理されている野良猫}のことです
特定の飼い主さんがおらず屋外で生活している点においては野良猫と変わりありませんが、地域住民の方々の合意と協力のもと決められた場所での餌、トイレの設置そして不妊、去勢手術により猫の数を増やさないように管理されています
しかし、すべての人が猫好きというわけではありません 中にはアレルギーを持っている人や、動物が嫌いな人ももちろんいます 野良猫は確かに可哀そうだと思うけど目の前で死んでほしくないと思う人もいるかと思います そういう人々にとっては名前は違えど野良猫は野良猫なのです
地域猫に関して様々な考え方がある中で、不幸な運命をたどる野良猫が減ることが喜ばしいのは皆さん一緒ではないでしょうか? 猫に関わっている人もそうでない人も協力して住みよい地域にしていくことが望まれますよね
地域猫活動
地域猫活動とは地域住民、ボランティア(経験のある団体や個人)、行政が野良猫の問題としっかり向き合い{地域の問題をその地域で解決するために}活動を行い人間と猫が共生できる町づくりをするという考え方です
野良猫のエサやトイレを適切に管理し不妊、去勢手術を行うことで不幸な命をこれ以上増やさないようにすることで野良猫を減らし、最終的には野良猫がいなくなることでトラブルを減らしその地域の生活環境を改善していくことを目的としています

この猫ちゃんのように片耳をカットして去勢、避妊手術が施されていることを一目で分かるようにしています ちなみにオスの去勢は右耳、メスの避妊は左耳をカットするので写真の猫ちゃんはメス猫で避妊手術をしてあるということになります
このように無事手術を受けて耳をV字型にカットされた猫ちゃんを{さくら猫}と言います
カットした部分が{さくら}に似ていることから名付けられました
このさくら猫という呼び名が浸透しているのかは分かりませんがV字型のカットは動物病院では当たり前のようにされているようです
はるもちが野良猫の避妊手術に行った際も動物病院の先生に「じゃあお預かりしますね、耳もカットしておきますね~」と当たり前に言われたものです
耳をカットすることで地域猫として戻された際に、間違って保護されて再び捕獲、手術をされる心配もなくなるいわば{目印}になります
保護団体(個人、団体問わず)の皆さんは猫の幸せを願ってこういった取り組みに日々奔走しているのです
いかがでしたか?今回は野良猫とはどういった猫のことを指すのか、野良猫の辿る運命、野良猫によるトラブルの例、そして野良猫を減らすための活動を紹介しました
人間にとっても猫にとっても一つの大事な命には変わりありません みんなが協力して共生できる社会になればいいなっていう気持ちでいっぱいです
最後に行動ってとても大事だと思っていて(やってみたいな)、(ほんとに出来るかな?)大体みんなここからのスタートなんですよね、少しでも興味があれば手を出してみたり深堀していくと新たな発見に出会ったり、ちょっとだけ自分に自信がついていくんだと思います
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